不法入国や超過滞在等の事実が発覚すれば、退去強制事由に該当し、国外に退去を強制されることになります。ただし、日本人と結婚している等の特別な事情がある場合には、退去強制手続における法務大臣の裁決にあたり、特別に在留が認められる余地があります。

 在留期間を過ぎても更新しなかったり、あるいは偽造パスポートや密入国などにより不法に入国して日本に滞在している外国人は、身柄拘束をともなう行政処分(強制退去)、場合によっては刑事罰(3年以下の懲役と30万円以下の罰金)の対象となり逮捕、起訴されることもあります。
 短期滞在でしたら入国後90日の期間を1日でも過ぎると不法滞在の扱いを受けてしまいますから注意してください。合法的な在留資格をもって入国し、かつ相当の理由(急病に罹り入院を余儀なくされたなど)があれば、資格変更あるいは更新にともなう期間経過後の「特別受理」という制度がありますが、「ついウッカリ何ヶ月も過ごしてしまった」といった理由ではまず通用しないでしょう。
 強制退去(強制送還)されたら、最低1年間(自主的出頭者の場合。悪質なリピーターは10年)は日本に再入国することはできません(ただし事情によっては上陸特別許可により入国できる場合もあります)。また1年経過しても過去の不法滞在の記録は入管当局に残っていますので、必ずしも入国のビザが下りるという保証はないのです。

 一般的にオーバーステイであっても入国管理局警備課に自主的に出頭すれば、強制退去(送還)処分にはなりますが、収容されたり起訴されずに自分で帰国することができます。仮に収容されたとしても保証金を払えば「仮放免」されますので、身柄をそのまま拘束されるケースは少ないです。出頭すると簡単な取調べがあり、2回目の出頭の期日が言い渡されます。2回目のとき出国の日程が言い渡され、その日程に合わせて航空券の手配をすまし帰国するパターンが通常のようです。

 オーバーステイであっても、「日本人と結婚している」「子供を日本で育てたい」「もう長いこと日本に滞在している」などのやむにやまれぬ事情から、日本に住みつづけたいと思う外国人もいるでしょう。このようにケースバイケースな理由を斟酌した上で法務大臣が与える許可を「在留特別許可」といいます。
 しかしこの許可は、あくまで日本の入管法を犯した不法滞在者に対する法務大臣の温情的措置によるものですから、「日本人と結婚したから」といって不法滞在の違法性がなくなってしまうというわけではありません。ですからこの手続きをしたからといって必ずしも許可が下りる保証はありませんし、場合によっては強制送還される危険性すらあるということです。

 在留特別許可は個々の事情を綿密に調査した上で、法務大臣の裁量により下される許可ですので、通常は1年近くかかります。数ヶ月で許可が下りる場合もありますが、何分個々のケースによって違ってきます。オーバーステイのカップルですと最低でも合法的に結婚していること、同居の事実が認められること、などの条件が求められます。外国人同士の場合は小学校上級以上の子供がいることなどの条件も加味されます。入管当局による面接調査はもちろん、疑わしいケースですと、入管の調査官が自宅まで出向いて生活の実態を調査することもあります。

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